「しまふくろうのみずうみ」
手島 圭三郎 (著)
近く結婚をする知人がいまして、お祝いになればと選びました。
家庭というのは、この絵本で表現されている、静かで継続的な愛情がその姿なのかなと思います。音も無い様な、北海道の北の果て、深い山奥にある湖で行われる、生きるという行為を指すのではないでしょうか?
ふくろうのお父さんが魚を捕まえて、湖面に波紋が広がって伝わっていく・・・背景にその波紋が、四場面もしっかりと描かれています。
私たち人間も、生活の背景に生きるという戦いの波紋が広がっているでしょうか。親子が魚を食べる光景に、胸が熱くなりました。この事が私たちの生活の原点であり、北海道の山奥も、私たちの食卓も変わりはないのだと思います。
さて、お父さんになる方々にも、この場面を見て頂き、その覚悟を持っていただけたら幸いです。
手島さんの木版画は勿論素晴らしい! 一幅の名画を見させて頂く気持ちです。
2016/05/20 10:54 | 大人が癒される絵本